冬になって空気が乾燥すると、加湿器が大活躍します。
ですが、

たくさん種類があるなかで、どうやって選べばいいの?

〇〇式っていうのは、何がちがうの?どれがいいの?
というギモンをもつ方も、多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、加湿器の選び方のポイントと、加湿方式ごとのメリット・デメリット、シーンべつの選び方を解説していきます。
加湿器の購入を検討されている方は、ぜひご覧ください。
【加湿器の選び方1】選び方の2つのポイント

加湿器にはその加湿方式によって、次の5つの種類があります。
- 加熱スチーム式:加湿能力が高く衛生的
- 気化式:清潔に使えて電気代も安い
- 超音波式:低価格でバリエーションが多い
- ハイブリッド式(加熱(温風)気化式:清潔で短時間での加湿も可能
- ハイブリッド式(加熱超音波式):素早い加湿と高い清潔性
それぞれの種類のメリットやデメリットは次項でご紹介しますので、まずは選び方のポイントをご紹介します。
[加湿器の選び方のポイント①]加湿方式を選ぶ
まずは5つの「加湿方式」のなかから、1つを選びます。
前項でそれぞれのメリットとデメリットを記載していますので、お住いの環境や本体価格、電気代などから、あなたに最適な方式を見つけてください。
たとえば、小さいお子さんがいるようなら、吹出口が熱くならない「気化式」・「超音波式」・「ハイブリッド式」がおすすめ。
さらに清潔性も考えると「超音波式」は除いて、「気化式」か「ハイブリッド式」がいいですね。
[加湿器の選び方のポイント②]適用畳数(部屋の広さ)を選ぶ
加湿方式を選んだら、次は適用畳数を選びます。
ここで注意が必要なのは、使用する部屋が「プレハブ洋室」か「木造和室」かで「適用畳数」が変わる点。
「木造和室」では、畳や柱などが湿気を吸収するため、同じ畳数の「プレハブ洋室」よりも、高い加湿力が必要です。
そのため、たとえばダイニチの「ハイブリッド式加湿器HD-LX1220」は、適用畳数が次のようになっています。
- プレハブ洋室33畳まで
- 木造和室20畳まで
加湿器を使用する部屋が「洋室か和室か」を確認したうえで、適した畳数を選びましょう。
「加湿方式」と「適用畳数」、この2点で最適なモデルを選べば、あなたにピッタリな1台を見つけることができます。
【加湿器の選び方2】加湿方式5種類のメリット・デメリット
次に、加湿器の5種類の加湿方式の特徴と、メリット・デメリットをご紹介します。
加湿器の加湿方式①:【加熱スチーム式】加湿能力が高く衛生的

内部のヒーターで水を加熱し、発生した水蒸気を空気中に放出するのが「加熱スチーム式」加湿器です。
加熱スチーム式のメリット
- 加湿能力が高く、短時間で潤う
- 水を一度加熱しているため、雑菌を放出することなく衛生的
- 部屋が暖かくなる
加熱スチーム式のデメリット
- ヒーターを使うため、電気代がかかる
- 吹出口が熱くなるので、小さい子どもがいる家庭では注意が必要
- 湯気が結露しやすいので、カビにも注意
◆「使って分かった加熱スチーム式のメリット・デメリット」を知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。
加湿器の加湿方式②:【気化式】清潔に使えて電気代も安い

水を含ませたフィルターにファンで風をあて、水分を気化させることで加湿するのが「気化式」加湿器です。
気化式のメリット
- 水滴が小さいため、雑菌を空気中に運ぶことがなく清潔
- 結露しにくい
- 電気代が安い
- 吹出口が熱くならないので、小さい子どもがいても安心
気化式のデメリット
- 大型ファンを使用するため、本体サイズや運転音が大きい
- 部屋が冷える
- フィルターのお手入れをする必要がある
加湿器の加湿方式③:【超音波式】低価格でバリエーションが多い

「超音波振動」によって水を霧状の水滴にし、ファンで空気中に放出するのが「超音波式」加湿器です。
超音波式のメリット
- ヒーターを使わないため、電気代が安い
- 吹出口が熱くならないので、小さい子どもがいても安心
- 低価格
- 本体サイズがコンパクト
超音波式のデメリット
- 加熱せず、雑菌も空気中に放出するため、お手入れが必須
- 水滴が大きいため、まわりが濡れることがある
加湿器の加湿方式④:【ハイブリッド式(加熱(温風)気化式)】清潔で短時間での加湿も可能

「加熱式」と「気化式」を組み合わせたのが、「ハイブリッド式(加熱(温風)気化式)」加湿器です。
水を吸い上げたフィルターに当てる風を「温風」にすることで、より効率的に加湿できます。
ハイブリッド式(加熱(温風)気化式)のメリット
- 雑菌を放出しないため清潔
- 短時間で加湿できる
- 水蒸気をファンで遠くまで飛ばすため、広い部屋にも使える
ハイブリッド式(加熱(温風)気化式)のデメリット
- 2つの方式を搭載するため、電気代がかかる
- フィルターのお手入れをする必要がある
加湿器の加湿方式⑤:【ハイブリッド式(加熱超音波式)】素早い加湿と高い清潔性

「加熱式」と「超音波式」を組み合わせたのが、「ハイブリッド式(加熱超音波式)」加湿器です。
ヒーターで加熱した水に、超音波振動を加えて霧状にして加湿することで、素早く清潔に加湿ができます。
ハイブリッド式(加熱超音波式)のメリット
- 水を煮沸するため雑菌を抑制して清潔
- 短時間で加湿できる
- ミストで加湿するため、吹き出し口が熱くならない
- 構造が単純なため、お手入れがラク
ハイブリッド式(加熱超音波式)のデメリット
- 超音波式よりも電気代がかかる
- ミストの粒が大きく、まわりが濡れてしまうことがある
【加湿器の選び方3】シーンごとの選び方のポイント
「選び方」の最後として、ここでは使うシーンに合わせた加湿器の選び方をご紹介します。
[加湿器の選び方①]寝室で使う

「寝室で使う加湿器」を選ぶポイントはこちらのとおりです。
「寝室で使う加湿器」の選び方のポイント①:運転音が静かなタイプを選ぶ
乾燥する冬であれば、寝ている間も加湿器をつけておくことがおすすめ。
そのためには、運転音が静かなタイプを選ぶことが大切です。
4つの加湿方式のなかで、最も静かなのは「超音波式」加湿器。
最も音が大きいのは、加熱する「加熱スチーム式」加湿器です。
「寝室で使う加湿器」の選び方のポイント②:一定湿度の自動運転モードつきタイプを選ぶ
ひと晩加湿器をつけておくといっても、ただ運転させていては、過剰な湿気で結露となってしまいます。
そのため、加湿量を調整できる「一定湿度の自動運転モードつきタイプ」を選びましょう。
パナソニックの加湿器なら「おまかせモード」や「おやすみモード」があるので、寝室にぴったりです。
[加湿器の選び方②]赤ちゃんのそばで使う

「赤ちゃんのそばで使う加湿器」を選ぶポイントはこちらのとおりです。
「赤ちゃんのそばで使う加湿器」の選び方のポイント①:吹き出し口が熱くならないタイプを選ぶ
ハイハイができるようになった赤ちゃんは、どこでどんな行動をするか予測がつきません。
赤ちゃんの手の届かないところに加湿器を置くことを第一として、万が一倒れたときでも問題ないよう、吹き出し口が熱くならないタイプを選びましょう。
「加熱スチーム式」加湿器は吹き出し口が熱くなるため、それ以外のタイプを選んでください。
「赤ちゃんのそばで使う加湿器」の選び方のポイント②:細菌が繁殖しにくいタイプを選ぶ
転倒した加湿器の部品を、赤ちゃんが口に入れてしまう可能性もあるため、細菌が繁殖しにくいタイプを選びましょう。
「超音波式」加湿器は沸騰させておらず、水滴が大きいため細菌が繁殖しやすいタイプです。
「気化式」または「ハイブリッド式」加湿器なら、細菌を繁殖しにくく、吹き出し口も熱くならないため赤ちゃんがいても安心です。
[加湿器の選び方③]リビングで使う

リビングで使う加湿器を選ぶポイントはこちらのとおりです。
「リビングで使う加湿器」の選び方のポイント①:デザイン性が高いタイプを選ぶ
リビングで使う加湿器は、いつお客様が来てもいいように、デザイン性が高いタイプを選びましょう。
下写真は「cado STEM630i」で、とても加湿器にはみえない高いデザイン性が特徴です。

「リビングで使う加湿器」の選び方のポイント②:部屋の広さに合ったタイプを選ぶ
好みの加湿器が見つかったら、サイトやカタログなどで「適用床面積」をチェックして、部屋の広さに合ったタイプを選びましょう。
このとき「エアコンで暖房をしている」、「吹き抜けの部屋である」といった場合には、部屋が加湿されにくいため、実際の部屋よりもひとまわり「適用床面積」が大きいモデルを選んでください。
[加湿器の選び方④]一人暮らしで使う

一人暮らしで使う加湿器を選ぶポイントはこちらのとおりです。
「一人暮らしで使う加湿器」の選び方のポイント①:本体が小さいタイプを選ぶ
一人暮らしで、あまり部屋が広くないようでしたら、本体が小さいタイプを選びましょう。
卓上タイプも多くありますので、部屋にぴったりなコンパクトなサイズを探してみてください。

「一人暮らしで使う加湿器」の選び方のポイント②:お手入れがラクなタイプを選ぶ
一人暮らしでは、なかなか加湿器の掃除まで手が回らないかもしれませんので、お手入れがラクなタイプを選びましょう。
構造上、もっともお手入れがラクなのは「加熱スチーム式」加湿器。
とくにこちらの象印 EE-RP50-WAは、フィルターがなく広口のポットのような構造で、お手入れがしやすくなっています。

Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの「加湿器」人気ランキング
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「どの加湿器がいいか」を選ぶときの参考にどうぞ。
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まとめ:加湿器の選び方を知って、ピッタリな加湿方式を選ぼう
この記事では、加湿器の選び方のポイントと、加湿方式ごとのメリット・デメリット、シーンべつの選び方を解説してきました。
たくさん種類がありますが、くらべてみると、そのちがいがよくわかりますね。
ぜひこの記事を参考に、加湿器の選び方を知って、あなたにピッタリな加湿方式を選びましょう。
◆「おすすめの加湿器」を知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。
参考文献・サイト・データ
この記事では、こちらの文献やサイトを参考にさせて頂いています。
- 雑誌『ゲットナビ 2020年12月号』ワン・パブリッシング
- 雑誌『グッズプレス 2020年11月号』徳間書店
- サイト『LX SERIES』ダイニチ